このページは、公認心理師・ヒプノセラピストの紫紋かつ恵が回答しています。
結論:自分のなかにある相反する部分に、それぞれ言い分を聞いていく手法です。「やりたいのにできない」という状態は、意志が弱いのではなく、内側で二つの部分が別のことを言っているために起こります。どちらかを消すのではなく、和解をはかります。
誰の中にも複数の部分があります
「多重人格」のことかと思われる方がいらっしゃいますが、まったく違います。
誰の心のなかにも、役割の違う部分がいくつもあります。頑張ろうとする部分、休みたい部分、人に合わせる部分、本音を言いたい部分。これは病気でも異常でもなく、当たり前のことです。
問題は、その部分どうしが対立して身動きが取れなくなったときに起こります。
- やめたいのにやめられない
- 進みたいのに足が止まる
- 断りたいのに引き受けてしまう
- 決めたいのに決められない
いずれも、内側で綱引きが起きている状態です。
セッションでは何をするのか
リラックスした状態で、対立している部分それぞれに登場してもらいます。
姿を持って現れることもあれば、色や感覚として感じられることもあります。そのひとつずつに、順番にうかがっていきます。何をしようとしているのか。何を守っているのか。何が心配なのか。
ここで多くの方が驚かれます。邪魔をしていると思っていた部分が、実は守ろうとしていたことが分かるからです。
前に進ませない部分は、また傷つかないようにしていたのかもしれません。やめられない習慣は、どこかで支えになっていたのかもしれません。悪者に見えていた部分にも、必ず言い分があります。
消すのではなく、和解します
「この部分を消してください」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、それはいたしません。
どの部分も、その方の一部として必要があって生まれています。切り捨てようとすれば、かえって強く抵抗します。押さえこんだものは、形を変えて戻ってきます。
目指すのは、それぞれの言い分を聞いたうえで、折り合いをつけることです。「この場面ではあなたに任せる」「ここでは休ませてほしい」。そうした取り決めができると、内側の綱引きが止まります。
どのような方に向いていますか
- 頭では分かっているのに、行動が伴わない
- 自分のなかで矛盾していると感じる
- やめたい癖や習慣がある
- 大きな決断の前で、動けなくなっている
「分かっているのにできない」という状態については、カウンセリングとはどう違いますかもあわせてご覧ください。
※ヒプノセラピーは医療行為ではなく、医療の代替となるものではありません。治療を目的とされる場合は、医療機関にご相談ください。
